蓄電池の容量選定(バックアップ時間から)
停電時に動かし続けたい機器の消費電力と、動かしたい時間を入れると、必要な蓄電池容量の目安がその場で出ます。放電深度や変換効率はメーカー・機種で異なるため、まとめて「使用可能割合」として入力する方式にしています。
使用可能割合は必ず入力例から差し替えてください
このツールの初期値(0.85)はあくまで計算式を試すための入力例です。実際の使用可能割合(放電深度×変換効率)は蓄電池の機種によって異なります。導入を検討している製品のカタログ・仕様書で確認してから入力してください。
この計算は何をしているのか
バックアップに必要な蓄電池の容量は、「動かしたい機器がどれだけの電力量を消費するか」を求めたうえで、その電力量を実際に取り出せる割合で割り戻して見積もります。
E = P × H ÷ r
| 記号 | 意味 | 単位 |
|---|---|---|
| E | 必要な蓄電池容量(カタログ上の公称容量) | kWh |
| P | バックアップしたい負荷の消費電力 | kW |
| H | バックアップしたい時間 | 時間 |
| r | 使用可能割合(放電深度×変換効率をまとめた割合) | — |
なぜ「使用可能割合」で割り戻すのか
蓄電池のカタログに書かれている容量(公称容量)は、そのすべてを使い切れるとは限りません。主に次の3つの要因で、実際に使える電力量はカタログ容量より少なくなります。
- 放電深度(DOD) — 電池の劣化を抑えるため、メーカーが推奨する範囲までしか放電しない設計になっていることが多い
- 変換ロス — 直流(蓄電池側)と交流(家電側)を変換するインバーターを通る際に、一定の損失が生じる
- 保護停止 — 過放電を防ぐため、残量が一定以下になると自動的に出力が止まる設計が一般的
これらをまとめて「使用可能割合」として入力する形にしています。具体的な数値は機種ごとにメーカーが公表しているため、導入予定の製品の仕様書やカタログで確認してください。
バックアップしたい負荷Pはどう決めるか
停電時に動かし続けたい機器を洗い出し、それぞれの消費電力[W]を合計します。冷蔵庫・照明・通信機器(ルーター等)など、停電時に最低限維持したい機器から優先順位をつけて選ぶのが実務的です。エアコンや電子レンジのように消費電力が大きい機器を含めると、必要容量が大きく跳ね上がる点に注意してください。
この概算でできないこと
- 瞬間的な最大消費電力(起動時のピーク)は考慮していません。 モーターを内蔵する機器は起動時に定常時より大きな電流が流れることがあり、蓄電池・パワーコンディショナの瞬間最大出力を別途確認する必要があります。
- 複数日にわたる停電や、太陽光発電との併用による充電分は考慮していません。 太陽光発電の年間発電量の概算は別ツールで扱っています。
- 経年劣化による容量低下は考慮していません。 蓄電池は使用年数とともに容量が徐々に低下するため、導入時点では余裕を持たせる考え方も一般的です。
あわせて確認すること
太陽光発電と組み合わせる場合の年間発電量の概算は太陽光発電の年間発電量の概算計算、パネルとパワーコンディショナの容量バランスはパワーコンディショナ容量の選定(過積載率)で確認できます。
ご利用にあたって
本ツールの計算結果は参考値です。実際の製品選定にあたっては、必ずメーカーが公表する仕様書・カタログで放電深度や変換効率、瞬間最大出力を確認してください。本サイトは計算結果および利用によって生じた損害について責任を負いません。