電気の単位換算まとめ
W・V・A・Ωにつく「ミリ/キロ/メガ」の接頭語換算と、馬力(PS・HP)⇔kWの換算をその場で計算します。あわせて、kW・kVA・kvarが単純な倍率換算ではない理由も整理しました。
SI接頭語の換算(ミリ/キロ/メガ)
W・V・A・Ωのどれであっても、ミリ(m=1/1000)・キロ(k=1000倍)・メガ(M=100万倍)の関係は共通です。値と変換前後の接頭語を選べば、そのまま使えます。
馬力(PS・HP)⇔kW の換算
電動機の銘板や旧い資料には、出力がkWではなく馬力で書かれていることがあります。単位系によって値が変わるため、どちらの馬力かを確認してから換算してください。
なぜ電動機はkWでもキリのよい0.75・1.5・2.2…という刻みになるのか
これは1馬力=0.7355 kWという換算から来ています。かつて電動機の出力は馬力で規格化されており、1馬力・2馬力・3馬力…をkWに置き換えると0.75・1.5・2.2・3.7…という、SIとしては半端な数値になります。電動機のカタログで「0.75kW」「2.2kW」といった値をよく見るのはこのためで、正確な物理換算というより馬力時代の刻みを引き継いだ慣用値です。設計計算では、カタログに書かれたkW値をそのまま使ってください。
kW・kVA・kvarは「単位換算」ではなく別の量
W系の接頭語(m・k・M)と違い、kW(有効電力)・kVA(皮相電力)・kvar(無効電力)は同じ量を違う単位で書いたものではありません。力率という別の要素が絡む、それぞれ別の物理量です。
| 量 | 単位 | 意味 |
|---|---|---|
| 有効電力 | kW | 実際に仕事をする電力 |
| 皮相電力 | kVA | 電圧×電流でみた見かけの容量 |
| 無効電力 | kvar | 仕事をせず電源と負荷の間を往復するだけの電力 |
この3つを相互に変換するには力率(cosθ)が必要です。単純な倍率では変換できないので、電圧・電流・力率から相互計算したい場合は三相・単相の電力と電流の換算を使ってください。力率を目標値まで改善したい場合は力率改善のコンデンサ容量で計算できます。
断面積の単位(mm²・cm²)
電線の断面積はmm²(平方ミリメートル)で表すのが通例です。まれにcm²表記の資料もありますが、1cm² = 100 mm²です(1cm = 10mmなので、面積では10×10 = 100倍になります)。電線サイズの検討には幹線サイズ選定や電線の抵抗と導体断面積を使ってください。
- 三相・単相の電力と電流の換算 — kW・kVA・kvar・Aを力率つきで相互計算
- 電動機がある場合の幹線太さ — 電動機のA値から幹線サイズを判定
- 電圧降下の計算 — 電線サイズと電圧降下率の関係